宮城県南三陸町の震災伝承施設「南三陸311メモリアル」が2022年10月1日ににオープンしました。
震災から11年経った今、「復興の集大成」と位置づけられるこの施設は、被災した町民の方々の証言を基にした学習プログラムが特に注目されています。
※以下、公式サイトより一部引用:南三陸311メモリアル (m311m.jp
目次
「南三陸311メモリアル」ってどんなところ?
―東日本大震災の経験を共有し“自然とは、生きるとは”に思いを馳せ、語り合う場―
“南三陸311メモリアルは、わたしたち南三陸の住民の声に耳を傾けていただき、自然災害の記憶から自らと向き合い、語らい、学び合うみんなの広場です。”
「南三陸311メモリアル」が掲げる3つのミッション
1.LEARNING(ラーニング)
南三陸311メモリアルには小さなシアターがあります。
そこで住民たちの証言映像をご覧いただきながら、「もし自分だったらどう行動するか」をまわりの人と語り合いながら考えます。
自分自身のこととして、自然災害について学び合う、南三陸311メモリアルのメインコンテンツです。
2.ARCHIVES(アーカイブ)
南三陸311メモリアルは継続的に、住民たちの証言や写真、映像などの震災関連資料を収集し、その記録を保存するとともに、その証言や収集資料から新たなラーニングプログラムや展示資料を創出されていきます。
3.FIELDWORK(フィールドワーク)
南三陸311メモリアルには、アートを通して東日本大震災の記憶を心の眼で見つめるゾーンがあります。
「自然とは、人間とは、生きるとは」に静かに思いを馳せる場となっております。
また、オプションとして南三陸311メモリアルを起点とした震災の記憶を遺すフィールドへのツアーやさまざまな分野の学習体験ワークショップのメニューもあります。
教育旅行ではどんなことができるの?
その1:ラーニングプログラムについて
被災した地域住民の貴重な経験から得られた証言をヒントにしながら、「自然災害から自分の命を守るための日頃の備え」を考えるプログラムです。
オリジナル防災ミニブックやワークシートに考えを記録して持ち帰り、学校やご家庭での防災教育にご活用いただけます。
その2:南三陸町の体験学習プログラムについて
防災教育では311メモリアルでのラーニングプログラムの他、被災エリアの視察や復興の最前線に立った各産業人や地域住民の講話を受講できるプログラムがあります。
当町の被災の状況や震災からの教訓、学びをお伝えしております。
また一次産業や環境学習、SDGs関連プログラムなど地域全体を学びのフィールドにした教育旅行をご提供しております。
その3:充実した学習サポート
事前学習では当施設のWEBサイトに掲載のアーカイブ資料等は閲覧いただけますので、ご活用ください。またオンライン講話(有料)や事前学習資料のご提供が可能です。
*団体予約ページはコチラ▷ 団体予約 | 南三陸311メモリアル (m311m.jp)
さいごに ~建築家「隈研吾」のメッセージ~
公式サイトに掲載されていた、隈研吾 氏のメッセージより一部抜粋いたします。
3.11から2年後の2013年からグランドデザインを描き始め、約10年間、南三陸町の復興に携わった。
…
10メートルのかさ上げと大堤防で、海から切断された新しい人工的な地面を、海と大地とつなぎ直し、人間が住むウォーカブルで温かい街として再生させることを目標として、ストリート性と木(南三陸杉)をテーマとして、街を再建した。
…
震災という時間を過去に埋没させるのではなく、現代の問題として捉え続けることをテーマとしている。
まさに、上記のことを子どもたちが学び感じることで、未来への教訓につながり、自分たちの身を守る行動につながるのでは…と感じました。