中学校の修学旅行の行き先は関西が1番多く、中でも歴史が学べる京都は人気です。
ちょっと意外かも知れませんが、京都で最大の産業は観光ではなく、製造業(ものづくり)です。
実は京都は、日本でも指折りの工業都市で、煙突が林立する重化学コンビナートはありませんが、西陣織、友禅染、京焼に代表されるような伝統的な工業、そして現代的なハイテク工業が京都の屋台骨を支えています。
本記事では、中学生におすすめの工場見学・産業施設を4つのジャンルに分けて選びやすいように12施設の情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
京都への修学旅行はやはり一番人気?
令和元年12月初旬に始まったコロナ以前には、年間で約70万4千人の修学旅行生が京都市を訪れていました。
京都市を訪れる修学旅行生は、コロナ禍により令和2年に激減したものの、令和3年には24万6千人まで持ち直しました。
京都ならではの『伝統文化と食』、『寺院・神社や名所・旧跡』、『美しい自然・風景』は相変わらず人気が高く、修学旅行先としても最有力の候補地です。
引用元:京都市情報館 https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000299908.html
引用元:京都観光Navi https://ja.kyoto.travel/
京都の伝統工芸に関する産業施設3選
京都は平安時代から江戸時代までの約1,000年余りの間、日本の都として政治・経済・文化の中心として発展してきました。
「西陣織」や「京扇子」などにも見られるように、職人の手による伝統産業が育ち現在へと受け継がれています。
まず、京都の伝統産業に関する施設を3つご紹介します。
- 丸益西村屋
- 八つ橋庵とししゅうやかた
- 西陣織会館
丸益西村屋
明治38年創業の京友禅の老舗。
江戸中期の元禄時代、庶民の文化が花開いた時代に、京友禅は誕生しました。
明るく華やかな色彩、花鳥風月などの優美な紋様、刺繍や金箔などもあしらった豪華絢爛な友禅は、300年以上の間、人々を魅了し続けてきました。
風情あふれる京町家で、どなたでもお気軽に京友禅を体験していただけます。
施設名 | 丸益西村屋 |
見学内容の概要 | 京友禅型絵染めの体験 |
費用 | 有料/1,500円~(染色体験を行う商品により異なる) |
施設所在地 | 京都市中京区小川通御池南入る |
アクセス | 市営地下鉄「烏丸御池」又は「二条城前」下車 徒歩5~7分 京都市バス「堀川御池」下車 徒歩5分 |
施設HP | 丸益西村屋 |(marumasu-nishimuraya.co.jp) |
八つ橋庵とししゅうやかた
京文化 京菓子かるちゃー体験館として、「生八つ橋製造工房」と「京ししゅう美術館」の両方が楽しめる産業施設。
「生八つ橋製造工房」では、生八つ橋製造の様子を見学することが可能で、工房前ではできたての生八つ橋が試食できます。
「京ししゅう美術館」では、飛鳥時代には中国から繍仏の技術移入がされたししゅうの技術を見ることができます。
施設名 | 八つ橋庵とししゅうやかた |
見学内容の概要 | 生八つ橋製造工房とししゅう美術館 |
費用 | 有料/1,200円~(体験により異なる) |
施設所在地 | 京都市右京区西京極西衣手町36番地 |
アクセス | 京都駅前C5乗り場 → 京都市バス73系統 → 西京極バス停 → 徒歩約8分 |
施設HP | 八つ橋庵とししゅうやかた| (yatuhasian.jp) |
西陣織会館
施設名 | 西陣織会館 |
見学内容の概要 | 西陣織手織体験 |
費用 | 有料/学生1,870円(15名~1,683円) |
施設所在地 | 京都市上京区西堀川通元誓願寺上ル堅門前町414番地 |
アクセス | 地下鉄烏丸線「今出川」駅下車 徒歩約10分 |
施設HP | 西陣織工業組合 (nishijin.or.jp) |
京都の茶・飲料に関する産業施設3選
京都では、長い歴史と四季折々の豊かな自然の中で、美味しい食材を進んで取り入れています。
洗練され格調高い京料理や暮らしの知恵の中から旬の野菜をふんだんに使用したおばんざいなどの『京都の食』が息づいています。
次は、その中でも、京都のお茶、飲み物に関する産業施設を3つご紹介します。
- コカ・コーラ ボトラーズジャパン 京都工場
- 福寿園 CHA遊学パーク
- 雪印メグミルク株式会社 京都工場池上製造所
コカ・コーラ ボトラーズジャパン 京都工場
施設名 | コカ・コーラ ボトラーズジャパン 京都工場 |
見学内容の概要 | コカ・コーラの歴史の紹介と製造現場の見学 |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 久世郡久御山町田井新荒見128 |
アクセス | 近鉄大久保駅からバスで15~20分 新タマキ下車 |
施設HP | 京都工場|コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 (ccbji.co.jp) |
福寿園 CHA遊学パーク
緑豊かな
施設名 | 福寿園 CHA遊学パーク |
見学内容の概要 | 茶園・館内の見学、お茶の体験 |
費用 | 有料/体験内容により異なる |
施設所在地 | 京都府木津川市相楽台3-1-1 |
アクセス | 近鉄京都線山田川駅から徒歩約7分 |
施設HP | http://nishijin.or.jp/ |
雪印メグミルク株式会社 京都工場池上製造所
雪印メグミルクの工場見学は、「オンライン見学」と、実際に工場に行って、施設を見学できる「来場見学」の2種類があります。
「来場見学」では、牛乳の試飲やオリジナルグッズ等のおみやげなどもあります♪
施設名 | 雪印メグミルク株式会社 京都工場池上製造所 |
見学内容の概要 | 牛乳製造工場の概要説明、見学 |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 南丹市八木町池上古里1-1 |
アクセス | JR嵯峨野線 「八木駅」下車→タクシーで約5分 |
施設HP | 雪印メグミルクの工場見学|雪印メグミルク株式会社 (meg-snow.com) |
京都の機械、電子部品に関する産業施設3選
現代の京都のもうひとつの顔は、ハイテク産業とベンチャー企業の都という側面です。
京セラ、任天堂、オムロン、ローム、村田製作所、堀場製作所、日本電産など、誰でも知っているようなハイテク企業が京都には集まっています。
もともと京都は、京都大学を始めとする多数の大学が集まっている学術都市であり、新しい技術を育て上げるためには最適の環境にあります。
そして、そうした中で、独自の技術を掲げたベンチャー企業が次々と産み出されているのです。
では次に、京都の機械、電子部品に関する産業施設を3つご紹介します。
- 京セラファインセラミック館
- 島津製作所 創業記念資料館
- オムロン株式会社 コミュニケーションプラザ
京セラファインセラミック館
施設名 | 京セラファインセラミック館 |
見学内容の概要 | ファインセラミックスの解説・展示 |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 京都市伏見区竹田鳥羽殿町6 京セラ(株)本社2階 |
アクセス | 近鉄京都線「伏見駅」下車、徒歩約10分 |
施設HP | 京セラファインセラミック館 | 京セラ (kyocera.co.jp) |
島津製作所 創業記念資料館
施設名 | 島津製作所 創業記念資料館 |
見学内容の概要 | 理化学器械・標本・医療X線装置・各種産業機器等の展示 |
費用 | 中高生:200円 小学生以下:無料 ※団体(20名以上)は2割引き |
施設所在地 | 京都市中京区木屋町二条南 |
アクセス | 京阪「三条」下車 徒歩約7分 |
施設HP | 島津製作所 創業記念資料館 | Visionary | 島津製作所 (shimadzu.co.jp) |
オムロン株式会社 コミュニケーションプラザ
施設名 | オムロン株式会社 コミュニケーションプラザ |
見学内容の概要 | オムロンの歴史と先端技術を紹介する展示スペース |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 京都市下京区塩小路堀川東入 オムロン京都センタービル啓真館内 |
アクセス | 「京都駅」から徒歩約5分 |
施設HP | コミュニケーションプラザ | 見学施設のご案内|オムロン (omron.com) |
京都の環境・エネルギーに関する産業施設3選
京都と聞いて、町家やお寺は連想するものの、アウトドアや自然環境をイメージできない方も多いのではないかと思います。
京都市内から離れた丹波地方はもちろんですが、京都市内でも路地を1本入ったところでは、京都の由緒ある町並みを楽しみながら、十分に環境学習が可能です。
最後に、京都の環境・エネルギーに関する産業施設を3つご紹介します。
- 京都市南部クリーンセンター環境学習施設「さすてな京都」
- 京エコロジーセンター
- 関西電力株式会社 宮津エネルギー研究所PR館 丹後魚っ知館
京都市南部クリーンセンター環境学習施設「さすてな京都」
施設名 | 京都市南部クリーンセンター環境学習施設「さすてな京都」 |
見学内容の概要 | ごみ処理に用いられる最新設備の見学/環境に関するミニ講座など |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 京都市伏見区横大路八反田29番地 |
アクセス | 京阪「中書島駅」又は「淀駅」から市バス「南横大路」下車→徒歩5分 |
施設HP | さすてな京都 (sustaina-kyoto.jp) |
京エコロジーセンター
施設名 | 京エコロジーセンター |
見学内容の概要 | エコについて学べる体験型環境学習施設 |
費用 | 無料 |
施設所在地 | 京都市伏見区深草池ノ内町13 |
アクセス | 京阪藤森駅下車徒歩約5分 |
施設HP | 京エコロジーセンター (miyako-eco.jp) |
関西電力株式会社 宮津エネルギー研究所PR館 丹後魚っ知館
施設名 | 関西電力株式会社 宮津エネルギー研究所PR館 丹後魚っ知館 |
見学内容の概要 | 電気エネルギーに関するパネル展示/水族館 |
費用 | 有料(水族館のみ) ・大人300円(高校生以上) ・小人150円(小・中学生) ※団体割引:30名以上2割引 |
施設所在地 | 宮津市小田宿野1001 |
アクセス | 京都縦貫自動車道宮津天橋立ICより車で約20分 |
施設HP | 丹後魚っ知館|関西電力PR施設| (kepco.co.jp) |
まとめ
ここまで4つのジャンルからそれぞれ3つずつ産業施設をご紹介しました。
「ものづくりの都市」としての京都の特色は、古く平安時代にまでさかのぼり、天皇や貴族の生活で使われるさまざまな製品が、宮廷直属の工房において創り出されました。
京都の産業が実践してきた高い価値をもった製品の開発と生産。
これこそが、今後の日本全体の産業の方向性を指し示しているのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。