【修学旅行】九州・長崎でおすすめの体験学習施設13選│中学生・高校生にぴったりの施設をピックアップ

食や文化、平和、世界遺産など学びの素材が豊富な長崎

世界をリードする平和への取り組みや、さまざまな時代が対象となる歴史学習など、長年人気の修学旅行先に選ばれ続けています

長崎の修学旅行では、平和学習や世界遺産歴史や文化など、長崎ならではの幅広いテーマで学習することができます。

本記事では、中学生・高校生におすすめの体験学習施設5つのジャンルに分けて選びやすいように13施設の情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

長崎が修学旅行先に選ばれ続ける4つの理由

1.様々なテーマで学ぶ探究学習ができる

食や文化、平和、世界遺産など学びの素材が豊富で、日本でも類を見ない独特の歴史から、長崎は探究学習に取り組みやすいまちです。

2.豊富な選択肢の平和学習がある

平和ガイドとの被爆遺構めぐりや被爆体験講話に加えて、SDGsの視点を取り入れた主体的で参加型の学習やデジタルツールでの学習、事前・事後学習など、長崎は平和を深く学ぶことができるまちです。

3.様々な時代が対象となる歴史が学べる

鎖国時代唯一の貿易地だった出島の江戸時代から、幕末や産業革命などの明治時代、被爆地となった昭和まで、長崎はいろいろな歴史を学ぶことができるまちです。

4.コンパクトシティで動きやすい班別自主研修ができる

市内の主なエリアに路面電車でアクセスできるため、長崎は生徒たちだけでも移動しやすいまちです。

引用元:修学旅行で長崎を選ぶべき4つの理由  | 「travel nagasaki」 (at-nagasaki.jp)

長崎の「平和学習」に関する体験施設3選

1945(昭和20)年8月9日、長崎に原子爆弾が投下され、一瞬にして多くの尊い命が奪われました。

熱線によって溶けたガラス瓶や爆風によって倒壊した建物、放射線に侵された人々の写真などを目にすることで、戦争や原爆の恐ろしさを思い知らされます。

その一方で、平和公園に配置されている世界各国から寄贈された平和を象徴するモニュメントや、全国から贈られてきた千羽鶴を見れば、それらに込められた思いに胸を打たれます。

“ナガサキ”の悲劇を繰り返さないよう、長崎県では平和学習に力を入れています。

まず、長崎の「平和学習」に関する体験施設を3つご紹介します。

・ながさき平和・歴史ガイド
・被爆体験講話
・長崎原爆資料館

ながさき平和・歴史ガイド

平和ガイドの案内による被爆遺構めぐりです。(ガイド1名につき10人を案内します)

平和公園周辺の被爆遺構や平和関連施設をガイドと一緒に歩きながら説明を聞くことで、原爆の実相を知り、課題解決としての効果的な学習ができます。

また、ガイドがサポートするため、安全安心な深い学びとコミュニケーション能力の向上が期待できます。

体験施設名 平和公園周辺の被爆遺構や平和関連施設
料金 中学生以上:500円 /人、小学生:300円 /人
定員(最大受入人数) 8クラス
開催時期 教育旅行実施時期
所要時間 2時間
施設HP 【平和学習】ながさき平和・歴史ガイド  (at-nagasaki.jp)

被爆体験講話

原爆を体験した被爆者が自身の被爆体験の他、「あの日」の人や街の様子、戦争や原爆の脅威などについてお話しします。

原爆投下・終戦から70年以上が経過する今、原爆・戦争を知る被爆者は高齢となり、少しずつお話することが難しくなりつつあります。

直接話を聞くことができる今だからこそ、被爆者から体験談を聞き、戦争の悲惨さと平和の尊さを感じ、考えることができます。

体験施設名 長崎原爆資料館周辺、長崎市内の貸会場・ホテル など
料金 10,000円(交通費込)
定員 会場により異なる
開催時期 通年
所要時間 約1時間
施設HP 被爆体験講話 | 長崎平和推進協会 (peace-wing-n.or.jp)

長崎原爆資料館

常設展示室では被爆資料や被爆の惨状を示す写真などをはじめ、原爆投下に至った経緯や核兵器開発の歴史、「平和希求」などストーリー性のある展示を行い、体系的に紹介しています。

大型の被災資料や破壊された天主堂の再現造壁、長崎のジオラマなどを熱線や爆風、放射線による被害状況ごとに展示しています。

また、ビデオルームでは、大型スクリーンで長崎の被害状況や戦後の核実験の状況を映像で見られます。

体験施設名 長崎原爆資料館
料金 100円 /人(15人以上は団体割引あり)
定員(最大受入人数) 300人
開催時期 通年(年末を除く)
所要時間 約1時間
施設HP 長崎原爆資料館・長崎市平和会館 (nabmuseum.jp)

長崎の「食」に関する体験学習3選

長崎の食文化は、鎖国をしていた江戸時代に、出島にいたオランダ人から数々の西洋料理が伝授され、その影響で新しい料理が次々と生まれました。

その結果、長崎には卓袱料理(しっぽくりょうり)をはじめとする和洋中が合わさった煌びやかな「和華蘭(わからん)グルメ」の文化が花開くことになります。
いまではどの食材・料理・調味料も全国で普通に食されているもののほとんどが、もとは長崎に初めて伝えられたものばかり。
その意味で長崎県は、日本の食の玄関口であり、現代の食文化のはじまりの地ということができます。

次に、長崎の「食」に関する体験学習を3つご紹介します。

・長崎ちゃんぽん作り体験
・かんざらし手作り体験
・明治産業焼あご作り体験

長崎ちゃんぽん作り体験

長崎には、わ(和)・か(華)・らん(蘭)料理の文化があり、国籍を問わず誰でも郷土料理を体験できます。

自分たちで作り、試食ができるので、おいしく楽しく長崎ならではの食文化を体験しながら学べます。

実施場所 長崎市中央公民館(変更の場合あり
料金 3,000円 /人(施設使用料が別途必要な場合あり
定員 6~36人
開催時期 通年
所要時間 2時間~2時間30分
施設HP https://www.taiwa.ac.jp/lacarriere/ordermade/school_plan.php

かんざらし手作り体験

国登録有形文化財として当時の面影のままに保存されている昭和初期に建築された木造瓦葺平屋の古民家「しまばら湧水館」。

島原の清らかな湧水を使って作る「かんざらし」は、文化庁から100年フードにも選ばれた伝統的スイーツです。

丸や独自の形の団子を作って楽しめ、体験後は自分で作ったかんざらしを食べられます。

体験施設名 しまばら湧水館
料金 1,000円 /人
定員(最少催行人数) 1~24人(1班12人)
開催時期 通年(長期休暇期間を除く)
所要時間 30分~1時間
施設HP かんざらし| Enjoy!しまばら (shimabaraonsen.com)

明治産業焼あご作り体験

トビウオの漁獲量日本一の平戸ではトビウオを「あご」と呼び、主にお出汁用の「焼きあご」
と干物の「塩あご」を作っています。

特に、平戸特産の焼きあごは最高級品の代名詞になっており、全国的にも人気で高級料亭などで使用されています。

本場の製造方法と平戸ならではの伝承を体験できます。

体験施設名 (株)林水産 加工場
料金
定員 50名
開催時期 通年
所要時間 1時間
施設HP 株式会社 林水産 創業120年 平戸伝承の味 (syunsai-sanchoku.net)

長崎の「伝統文化」に関する体験学習3選

日本と中国、オランダの文化が溶け合った魅力、”和華蘭文化”。

鎖国で閉ざされた日本の唯一の窓を通して日本は「異文化」と出会い、長崎の町には独特の異国情緒あふれる文化が育まれていきました。

次に、長崎の「伝統文化」に関する体験学習を3つご紹介します。

・龍踊り体験
・ハタ作り
・島原藩伝統の和ろうそくづくり体験

龍踊り体験

龍踊りを教室で知るのではなく体験学習の現場で体感することで、コミュニケーションが生まれます。

生徒と先生の共通体験により、人間関係の構築能力を身に付けると、心が豊かになり、人格が高まります。

龍踊り体験学習には、「長崎龍学(グループレッスン)」と「龍踊ライブ(ショータイプ)」があり、体験希望の学校の規模、人数、時間、会場、予算などにあわせてお選びいただけます。

体験施設名 (株)ぜっと屋
*体験・ドラゴンプロムナード/発表会・新地橋広場
料金 2,530円 /人
定員 30~160人(調整可)
開催時期 通年
所要時間 3時間
施設HP トップページ – 株式会社ぜっと屋 (z-ya.net)

ハタ作り

長崎では凧のことを「ハタ」と呼びます。

その歴史は古く、出島のオランダ商館にいたインドネシアの使用人たちが遊んでいたものが、長崎の町々に伝わりました。

今も伝統を受け継ぐ小川ハタ店で、ハタの骨組みに和紙を貼り合わせる作業を体験できます。

体験施設名 小川ハタ店「長崎ハタ資料館」
料金 1,800円 /人(送料別)
定員 15人以内(場所が確保できれば100人まで可)
開催時期 4月以外
所要時間 1時間(制作時間)
施設HP 小川ハタ店「長崎ハタ資料館」│「travel nagasaki」 (at-nagasaki.jp)

島原藩伝統の和ろうそくづくり体験

江戸時代、雲仙普賢岳の大爆発被害を受けた島原藩が火山灰に強いハゼの木を奨励し、ハゼの実を材料とした和ろうそくを作り、国内外へ輸出して財政を建て直し復興した歴史があります。

以後、ハゼの木は大切に育てられ、ハゼの実を絞ったロウカスは土に戻すと肥料になります。

全国でも原料からハゼろうそくを手作りする工房はほどんどなく、自然素材で歴史や環境を守るエコで貴重な体験です。

伝統を守り続けていくために必要なことは何かを考えるきっかけを提供します。

体験施設名 島原市内/(一社)島原半島観光連盟
料金 3,000円 /人
定員 20~40人
開催時期 通年
所要時間 2時間
施設HP 島原半島観光連盟公式ホームページ「雲仙温泉郷」 (shimakanren.com)

長崎の「防災学習」ができる体験施設2選

長崎県では、長崎大水害(昭和57年)雲仙普賢岳噴火災害(平成2年~平成7年)
などにより大きな災害を受けています。

その教訓として、防災に関する知識・技術を身につけ、自分や家族を守りながら、地域や職場
「防災力」を身につけることができます。

次に、「防災学習」に関する体験施設として、次の2つをご紹介します

・普賢岳火山学習プログラム 災害遺構「定点」コース
・無人島体験 大村湾無人島滞在記「田島」

普賢岳火山学習プログラム 災害遺構「定点」コース

雲仙普賢岳噴火から30年を迎えた令和3年に、噴火当時報道陣の方が普賢岳の様子を撮
影されていた場所「定点」が整備され、新たにモニュメントが設置されました。

現在も立入規制区域に指定されていますが、ジオガイドが同行して説明を行う団体の入場に限り
特別に入域ができるようになりました。

併せて「がまだすドーム(雲仙岳災害記念館)」にも入場して災害について学べます(入場料込み)

体験施設名 島原市内/(一社)島原半島観光連盟
料金 中学生以上:1,300円 /人、小学生:1,100円 /人
定員 20~120人
開催時期 通年
所要時間 2時間
施設HP 島原半島観光連盟公式ホームページ「雲仙温泉郷」 (shimakanren.com)

無人島体験 大村湾無人島滞在記「田島」

面積6.4ha、周囲3.2kmの無人島「田島」。

豊かな森と海に囲まれ、遊びの可能性をたくさん秘めた冒険の島です。

電気やガス、水道のない無人島でサバイバルの実体験を通して、生きるために必要な「自発的に考え、工夫し、仲間との助け合い」について深く感じることができます。

体験施設名 田島BASE/実施元:(株)大村湾リゾート
料金 3,800円 /人(1日体験)、10,000円 /人(宿泊)
定員 40~200人
開催時期 4~6月、10~11月
所要時間 プランにより異なる
施設HP 大村湾〜無人島〜滞在記「田島」 (tashima-nagasaki.com)

長崎の「環境学習」ができる体験施設2選

長崎が誇る自然の風景(山、海域、河川、湿原…)に見て触れることで、自然への理解、環境意識の啓発、自発的自然保護を図ることが期待できます。

最後に、「環境学習」の体験施設として、次の2つをご紹介します。

・対馬グリーン・ブルーツーリズム協会
・長崎市恐竜博物館

対馬グリーン・ブルーツーリズム協会

マリンレジャー・海洋環境マリンレジャーの普及と海洋環境問題に取り組む「対馬CAPPA」とのコラボレーションプログラムです。

シーカヤックで美しい海を楽しんだ後、無人島に上陸し漂着したプラスチックごみの現状を知ります。

美しく楽しい海を後世に残すために自分たちの生活を見直し、海洋環境問題と消費生活とのリンクを認識できます。

また、対馬CAPPAの取り組みに関する講話やグループディスカッションもできます。

実施元名 シーカヤック体験を通じて、対馬の海岸漂着ゴミ問題を考える
料金 高校生:6,500円 /人、中学生以下:4,500円 /人
定員 40人
開催時期 通年
所要時間 3時間程度
施設HP 対馬グリーン・ブルーツーリズム協会 (tsushima-gbt.com)

長崎市恐竜博物館

恐竜と深いつながりがある長崎。

「恐竜」と名付けた古生物学者の横山又次郎氏をはじめ、恐竜が生きていた約8100万年前の地層の存在や発見された数々の化石など、恐竜・古生物研究の重要な拠点の一つとなっています。

恐竜博物館では、ティラノサウルス・レックスなどの大型全身骨格や発見された貴重な実物化石など数多くの標本を展示しており、太古の長崎を学べます。

体験施設名 長崎市恐竜博物館
料金 高校生:500円 /人、中学生以下:200円 /人
*15人以上は団体割引あり
定員 1時間あたり280人
開催時期 通年(原則月曜日、12月31日、1月1日以外)
所要時間 1時間
施設HP 長崎市恐竜博物館|公式ホームページ (nd-museum.jp)

まとめ

ここまで5つのジャンルから、全部で13つの体験学習をご紹介しました。

修学旅行の目的は、日頃と異なる環境の中で視野を広めて、自然や文化に触れて集団生活や道徳を学ぶ場とされています。

今回ご紹介した体験学習施設で、生徒1人1人にとって実りある修学旅行になるよう心から願っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。